最近、教師の養成・研修のあり方をめぐって、大学における教員養成カリキュラムの見直しや教員研修への積極的関与、教員免許の更新制の導入や教育系の専門職大学院の創設に向けた議論など、さまざまな動きがある。 こうした最近の動きにも促されて、私たちは、それぞれの置かれた教師教育の持ち場で、教師に「成る」ということはどういうことなのか、そのことに教育哲学はどう関わるべきか、関わりうるのかを、改めて問い直すように迫られている。 そこで、この研究討議では、教師が教師に「成る」ことについて、教師のライフスタイルやキャリア形成の全体を視野に入れて、教師の歴史的な誕生であれ、非連続的な変容であれ、ともかくこれを「教師の生成」と指定し、 教師教育をめぐる最近の動向とも絡めつつ、このテーマについての議論を深めたいと考えている。